05.10.14

”電力中央研究所(横須賀)”

えっせい
電力中央研究所(横須賀)
前回、狛江地区にある研究所を見せて頂いたので、
今度は 横須賀地区の研究所を訪問し、また違った
研究・開発の状況を見学させて頂いた.

中央線沿線から電力中研(横須賀)までは、”湘南
新宿ライン”でJR横浜駅まで行き、京急に乗換えて
「YRP野比駅」下車、さらにバスで30分.
東京からは、少し遠い...
構内には電力技術研究所、エネルギ−技術研究所
材料科学研究所が点在しており、国内の先端技術
研究・開発を行っている.

会議室で全体の説明をして頂いた後、新エネルギ−
研究所の下記の研究状況と実験施設を見学.

         ・燃料電池
         ・ヒートポンプ
         ・バイオマス・ガス化
         ・石炭燃焼評価

■燃料電池
車に積む燃料電池の開発は自動車メーカを中心と
してさかんに行われているが、ここでは適用分野
異なり、それを通常の発電所の代替として使用する
研究が行われている.そのキィ・コンポーネントである
1u発電セル”の実物が展示されていた.
このセルを10層積み重ねたスタックにより、現在では 10KW/10、000時間の連続発電試験に
成功されているそうである.
将来は、この後に見せて頂いた”バイオマスガス”と接続して、環境に優しい発電を目指している様.

■ヒートポンプ
ここで研究されていたヒートポンプは既に実用化され、家電メーカから販売中の「エコキュート」.
70Lタイプが展示されていた.
フロンの代替冷媒として、二酸化炭素(CO2)を使った家庭用ヒートポンプ給湯器として世界初らしい.
同行の見学者が、自宅にある「太陽熱温水器」との比較をし始めたものだから、話が少し混乱!.

■バイオマス・ガス化
森林で切られた”間伐材”や、一般家庭から出る廃棄物(食品の残さ)をガス化し、発電用に使用する
実験プラント(屋外)を見学.
原料の収集や継続供給について課題があるものの、地方自治体からの見学者が多いとの事.
現在は、まだ発電装置と結合されていなかったが、次ステップで実現の予定らしい...

■石炭燃焼評価
ここでは、石炭を微粉炭化して燃焼させる実験プラント(屋内)を見学.
ミーティングルームには、一抱えもある原炭の塊が展示されていた.
世界各国から輸入された石炭の、質の違いに対応する発電効率UPの為の実燃焼試験、燃焼後に出る
石炭灰を建築資材等に混入させ有効利用する技術などを研究されている.
丁度、その試験の最中で、燃焼炉の窓からはオレンジ色の炉内が眺められた.
世界的に分布し、石油、天然ガスに較べ数倍の埋蔵量がある石炭は、発電の分野ではまだまだ利用
拡大されていくらしい.
国内の炭鉱は既になくなっている筈で、やはり石炭も輸入に頼る国になっちゃってるんデス!ね、日本は.

<あとがき>
我々(今回の同行者:S島)は”山屋”なので、ドチラカト言うと電力技術研究所の”落雷”実験なんかで、
”落雷時の有効な避難手段”なんかを実体験してみたかったが....それはチト無理か!.
それにしても、色んな施設を見学させて頂き、”目からウロコ”の一日でした.
TOP I BACK