場所:以前見学させて頂いた”海上技術安全研究所”と同じ敷地.
入口は同じでも別の”独立行政法人”.
予算:FY’05/19億の内、87%は国の交付金.
ここでは、3つの研究状況を見学させて頂いた.
■カオス理論による”ヒューマンファクタ計測装置”
タイトルを聞いただけで頭が痛くなるが、NHKで紹介された
ビデオと、上手な説明を受けて、なんとなく納得.
内容を要約すると...
・いくら機械が発達しても、結局それを使うのは人間でアル!.
⇒ ”ヒュマンエラー(チョンボ)”は防ぎ様が無い.
・それでは”チョンボ”を防ぐにはド−すればイイか!.
・チョンボ ⇒ 疲労の蓄積 ⇒ 疲労を測ってプリアラーム.
・疲労を測定するには ⇒ 声で測定する!
疲れてくると、人間の音声が変化する事に着目し、声を分析して
疲労度を測定するシステムのデモを見せて頂いた.
デモは、マイクに連動したPCシステム.
マイクに向った被体験者が、PC画面に出てくる短い文章を読むと、
即、画面上にその人の声の特性の棒グラフと疲労度...あなたの
疲労度は”506”デス!と数値で出て来る(単位は?).
疲労度の分析は、母音のゆらぎにヒミツがあるらしい.
これが実用化すると、車や電車の運転手のみならず、サラリーマンも....
”あんたは疲れてるから、モ−会社休みなさい!”
と、教えてくれる様になるのでは?.
■準天頂衛星を使った”高精度測位補正システム”
車に搭載されている”カーナビ”は、GPS衛星からの電波を受け地図情報とマッピングして現在位置を
表示しているが、高いビルや山の陰になると電波が受けられず、ズレてくる.
GPS衛星は米国の静止衛星なので、日本の頭の上には無い(...らしい?).
いつも日本の上にある様な高仰角衛星(それで、”準天頂衛星”と呼ぶらしい)を打ち上げ、GPS衛星の
誤差などを修正して、ビルや山陰でも正確な位置情報を提供出来る様なシステムがコレ.
位置だけでなく、通信、放送、測位の3つの総合サービスを目指している.
世界のGPS衛星は.....
・米国:24個 ・ヨーロッパ:30個(05年12月に1個目) ・中国:1個
米国の衛星は軍事目的らしいから、突然、”ヤーメタ!”と云われたら ⇒ 日本のカーナビは!?.
今回の計画では、”準天頂衛星”を08年から3個打ち上げ、08年〜のサービスを目指している様で、
これが実現すると....誤差:1m以内!とか(トンネル内はド−なる?かは聞かなかった).
■航空管制システム
航空路を拡張したり、新設したりする時の航路評価や分析を行う”航空管制シュミレータ”を見学.
この様なシステムは世界でもここだけ....との事.
実物と同じパイロット卓や空港ターミナルの管制卓が並び、飛行場に進入する航空機も、完全に実物通りに
レーダ画面上を”動いて”、さすがに臨場感は満点!.
羽田に着陸する飛行機の多さと、複雑な管制業務には驚き.
⇒ 実際の管制室には入れないから、貴重な見学だった.
それにしても....やっぱり飛行機に乗るのは”恐えぇ〜”.
二代目か?
電子航法研究所(ENRI)
えっせい
06.03.09