S島のインド旅行が、諸般の事情で本人だけ取止めになった為、
それじゃあ懸案になっていた「越沢バットレス」へ行ってみようと
いう事になった.
「越沢バットレス」へ行くと云っても、二人共現状は、とてもじゃ
ないが岩攀りする体力も技術も無いので、御岳の紅葉屋で旨い
そばを喰ってから「鉄五郎新道」を下り、バットレスの上に出て、
「かって攀った所を眺めに行く」コースになった.
久し振りにJ子を誘ったが、急性盲腸炎とかで大騒ぎになって
いるらしい.

■コース
 御岳無料駐車場⇒御岳⇒鉄五郎新道⇒越沢バットレス⇒
 寸庭⇒古里駅⇒御岳駅⇒駐車場

御岳無料駐車場に着くと、すぐ前の多摩川で「カヤック」や「ラフ
ティング」をやる学生が、準備の真っ最中.
自分もいつかはやりたいと思っていたので、彼らを眺めながら、
こっちも準備する.
ケーブル下まで、バス道を1ピッチで歩く.ケーブル下に着くと
足は”自然に!”ケーブルの方へ向き、6分後には御岳山駅に
着いていた.まずはとにかく、紅葉屋へ行く.
参道は、12年に一度の「酉年式年大祭」とかで人と提灯が一杯!.参道を避けて、大塚山方面へしばらく行き、
カタクリの群落(まだ花には早い!)のある山裾をぐるりと回り、裏道を通って紅葉屋へ10時半着.
旨い「手打ちそば」を食べ、コーヒ−を飲んで、おばさんや息子さんと話込んで
いたら、いつの間にか12時を過ぎていた.
こんどは表参道を通ってケーブル駅に戻り、大塚山へ1ピッチで行く.
直下の北斜面だけは雪が残っていた.小屋と頂上でしばらく休み、マイクロウェーブ
中継所の下から「鉄五郎新道」に入る.

しばらくはなだらかな樹林帯.これまでの喧騒から離れ、人の通らない気持のいい
登山道だったが、広沢山からはひどく急な下りになり、どんどん高度を下げる.

途中、アベックの二人連れと、若い女性の単独行者に行き交ったので、S島が、
「どうしてこんな道を?」と声を掛けると、申し合わせた様に、
「この道が好きなので!」....本当に、山を愉しむ人が居るんだ!.

ほとんど休憩無しにどんどん下って行くと、尾根上に岩塔が出て来て、それを
右へ左へ巻いて下って行く内、やっと懐かしい”夕方来てよく寝た休憩所”が
現れ、ん十年ぶりの「越沢バットレス」の上に出た.
ザックも置かずに二人で登攀終了点まで行き上から覗くと、垂直の岩場だから、
真下のキャンプ場までストンと落ちて、高度感は抜群!.ん、こんな所を攀ってたのか...
大スラブルートの終了点には、ビレー/アップザイレン用のザイルや鉄鎖が一杯ぶら下がっていた.
ダブルザイルで1時間掛った「お宮のハング」を見に行った後、小川の流れる憩いの場所で大休止.
時は流れても、ここは変わらない....と、しばし感慨に耽る.

今回のツァ−の目的は達したが、車を御岳に置いてきたので余りのんびりしても居られず、長い山裾を
巻いて「寸庭」へ急ぐ.S島と来ると、休む時にはドサッと長時間休むが、歩き出すと、殆んど休み無し!.
寸庭の橋」に出て、先週は車で通った村の裏道を通り、青梅街道に出て新装なった古里駅へ.

青梅線で御岳駅まで行って多摩川を渡り、今朝出発した御岳無料駐車場には16時着.

追記:この所、2日続けて、TVで「地震」に関する特集をやっているが、その中で....
    「中越地震」でも、「福岡県西方沖地震」でも観測されていたと云う「地震雲」.
    帰ってから気付いたが、「寸庭」に着いて「城山」方面を撮ったデジカメ写真の中に、
    なんだか良く似た棒状の雲を見つけた ⇒ コントラストを上げてみると顕著!

越沢バットレスを見てきた

山の日記
05.3.26
バットレスの修了点から見下ろすと、下の小屋がマッチ箱の様!
紅葉屋のおばさん、いつまでもお元気で!




この切れ目は、城山の送電線の切り払い部分/雲と切れ目はズレている.
「城山」の稜線
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