自分の中で”笠取山=奥多摩の領域”と言う印象がどうしても
拭えない(多摩川の源流にあるんだから、奥多摩だろ!).
ま、行って見よう.

S島と、6月にペルーの最高峰ワスカラン(6768m)、他を
登って来たばかりの山女:T下を加えた、3人で出発.
お天気の具合を見て行く日を決めるというのが、S島との
お約束だが、梅雨だから贅沢も云えない...

■1日目(雨)..海沢出会いの東屋で沈没
吉野街道のいつものコンビニとマーケットで食料を買い、白丸
付近まで来たが、雨の止む気配は無い.
今日は、笠取山の登り口”作場平橋”まで行く予定でいたが、
”この雨の中、テント濡らすのもヤだな”と、昨年の夏、Y本と
鳩ノ巣遊歩道を歩いた時に見つけた、全く人の来ない出来た
ばかりの東屋を思い出し、今日はそこへ泊まる事にする.
場所は、海沢と多摩川の出合いの”海沢大橋”の下
水道付きの、木の香りのしそうな真新しい東屋にテントを張り
昼間っから、まずビールで乾杯.
一息ついた所で、T下と雨の海沢林道を片道1時間歩いて、
このHPの表紙になっている海沢の”ネジレノ滝”へ.

■2日目(曇⇒若干”晴れ”)...笠取山ルート図:ココ
F井のガスボンベが空になり、半生インスタントヤキソバの朝食
を喰って、海沢出合いを5:30に出る.
途中、ガスっている奥多摩湖に寄り、あとは行き交う車も無い
青梅街道をひたすら走る.
おいらん淵の上、”一の瀬高原入り口”を見落としてバックしたが、
あとは舗装された立派な林道を、一の瀬部落まで一気に行く.
部落を通過し、笠取山のもう一つの登山口”中島川橋”で、後部
座席で眠っていたS島を起こし、”作場平橋”、7:30着.
さすがに狭い林道、2時間のドライブは、遠い!.
橋の傍の”作場平登山口”には立派な道標とトイレがある.

昼飯だけ入れたザックを背負って歩き出すと、しばらくは気持ちの良い緑の絨毯を敷いた様な樹林の
中で、気分がいい.のんびり歩き、ヤブ沢分岐で迷わずゆるい方、”ヤブ沢峠”方面への登山道をとる.
良く整備された道を沢沿いに登ってヤブ沢峠に出ると、稜線通しに車道の様な広さの道が笠取小屋
まで続いていた.”笠取小屋”、9:00着.
期間外開放小屋」は、2K¥払えばフトン、薪ストーブまであって泊まれる(期間外とは、週末以外の
小屋番不在の時の事らしい).
ここら辺は緑の草原で晴れていたら気持ちがいいだろうな...と話しながら、笠取山へ向かう.
途中の稜線に”ちいさな分水嶺”があり、ここに降った雨は「荒川、多摩川、富士川」の、どれかの
川に流れていくらしい(石碑が、三角錐になっていないのが気になる:S島談).
ちょっとしたコブを過ぎると、目の前に聳える筈の笠取山の急斜面がすっぽりガスに包まれて...ねぇ!.
これでは”楽しみにしていた直登”が出来んでは無いか!.
それでも気を取り直して、3人一列縦隊で登り、着いた頂上は「山梨県側の頂上」.
気持ち少し高い様な「埼玉県側の頂上」まで行って、3人で固い握手を交わす.まだ10:00.
ここまでで会った登山者は、1名のみで、気分良し(お天気が良ければなお良いんだが!).

頂上から縦走路を稜線通しにガタガタと降りて、頂上直下をぐるりと回り込むと、多摩川源頭の
水干(みずひ)”、10:30着.
標識の奥の小さな岩穴から落ちる一滴が多摩川になる....って事だが、しばらく待っても、その一滴が
落ちて来ない!.しかし、さすがに源頭だけあって、小さな社が祭ってあった(この付近の解説:ココ).
水干のベンチで昼飯を全部喰ってザックを軽くし、”多摩川の最初の流れが見られます”の標識に誘われ
3分位下ると、岩穴から透明な水がコンコンと湧き出していた(ココの方がよっぽど源頭らしい!).
水干から稜線へ戻り、笠取山の急斜面を見上げるコブに出ると、ガスが飛んで往きに見られなかった
笠取山の急斜面が全部見渡せ、20人位の登山者が群がっていた.
”わいらは、彼らより1時間ぐらい先行していて良かったねぇ〜”と話つつ、S島の案で”雁峠”へ行って
見ようという事になったが、適当に行ったものだから、草原が広すぎて右往左往
やっと見つけた雁峠分岐で、”また、今度にしょうや”と云うことに話が纏まった.
このリングワンデリング中、初めて鈴生りの”唐松の実!?”を見つけたのが、最大の収穫.
笠取小屋に戻り(11:45)、水場の所から、今度はホドホド急な一休坂ルートを通って作場平橋12:40着.
方々で休みながら、約5時間で笠取山を1周.
帰りは、奥多摩湖のドラム缶橋に寄ったりして、今朝出た海沢出合いを14:30、通過.

終日、梅雨時にしてはまぁまぁのお天気で、楽しい山行だった.

05.07.08〜09
冬の足拍子岳(1月)

笠取山

山の日記
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