....松方三郎氏著「山への愛と思索」より....
   角川書店発行/”私立富士学校”から抜粋


神戸の人に高城荒城と言う人があった.
この人が明治40年に大宮(今の富士宮)から、富士山頂まで
何歩で登れるかを数えた記録が残っている.
高城先生の計算によると大宮から、
   1合目まで       18100歩
   1合目から頂上まで 40264歩 
   合計          58364歩

となっている.5万8千回も同じ事を繰り返さなければ、頂上に
いけないのかと考えれば、もうその人は、山登りとは生涯縁が
出来ない.しかし、5万8千回繰り返せば、あの高い頂上にでも
たどり着けるのかと思えば、結果は違ってくる.

だが、どう考えてみても一歩一歩、5万8千回も同じ事を繰り
返すなどというのは、余り気のきいたことではない.

つまり
山登りというものは、きわめて野暮な間の抜けたスポーツ
なので、これをスマートにやろうとすると、とかく間違いが起こる

のである. 

山登りというものは。。。。

えっせい
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