えっせい
東京事情
          仕事の関係であちこち旅に出ている身には、各地の都市が
          ゴチャゴチャになって、既に都会と田舎の区分がつかなく
          なっており、東京の特殊性が判別付かない.

          
          帰省しても、若者達は東京と何等変わり無い服装で闊歩して
          いるし、電車の中で、片手・携帯メールしている姿を見るに
          付け昔を懐かしがっているのは、私だけかも?.

          以前、親戚が上京して来て東京駅まで迎えに行き、中央線に
          乗せたが、終点まで1時間掛かると言ったら「田舎やなぁ」!.
1時間走っても、町並みが続くのが分かったら、黙ってしまった.
要は、それほど東京に人が集まっちゃってると言う事なのである.
東京の都心と郊外では、温度が5度違うと言われており、冬、「都心は雨でも、
郊外は大雪」、夏はその逆で「都心=熱帯夜、郊外=涼しい」という現象が
当たり前になって来た.人の多さに比例して冷暖房の排気が影響している事も
ある様だが、都心はコンクリートで固められており、土が表面に出ていないのも
一因.
その東京に「逆Uターン」現象が起こっている.土地バブルの時に離れた人が
ドンドン戻って来て、マンションブームが起こっている.どうも歳を取ると生活に
便利な都心がいいらしい.
その内、東京は老人の街になっちゃうんじゃないだろうか?.
もうすぐ、東京に正月が来て、街から人が消える.みんな、田舎に帰っちゃうので
ある.久し振りに空気がきれいになり、道路もガラ空きで悪評高い首都高速も
スイスイ走れるし、何時もお祭りの様な新宿にも、一時の静寂が生まれる.
結局、東京人と言えども、田舎者の集まりなんである.....か!?.
徳川幕府が来なければ.......
沼と葦の生い茂った、狸や狐が闊歩する原野だったんだから.

                                 おわり
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