14.03.01
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別れは終りではなく、
始まりである.

二十歳の時、十六歳の弟を喪くした.
三十五歳の時、愛する妻を喪くした.

理不尽な別れに神を呪ったこともある.
酒に溺れ、無気力な日々を過ごした.
だが、いまならわかる.

出逢えば別れは必ずやってくる.
それでも出逢ったことが生きてきた証しであるならば
別れることも生きた証しなのだろう、と.

                       伊集院静




........ブックカバ−より .........

本あれこれ
伊集院静(講談社)
   =大人の流儀 3=
       
別れる力