「世界の屋根」と称されるヒマラヤは、8000m級
の巨峰 14座を有し、永い間、人類を拒否しつづ
けてきた.

天空を摩す”白き神々の座”の中での最高峰
エベレストは、カンチュンジャンガ、K2、ローチェ、
マカル−、ダウラギリ、チョーオユー、マナスル、
ナンガパルパット、アンナプルナ 等の巨峰群の
中に君臨し、厳然として人類の前に立ちはだ
かっていた.
遠征隊は次々に編成されたが、いづれも敗退を
余儀なくされ、あるいは氷河の中に消えていった.
飽くなき人類のエネルギ−は、遂にこの巨峰の
上に人類初の足跡を印した.
即ち、1953年5月、ハントを隊長とするイギリス
隊ヒラリ−卿とテンジンによって初登頂が記録
されたのである.

そのあと、スイス隊、中国隊、次いで本書の
アメリカ隊が登頂に成功、日本はインドについで
1970年、宿願を果たした

                 −ブックカバ−より


注:
エベレスト西稜からの初登頂と共に、南稜からの
登頂も果たしたアメリカ隊の、480ページにも
及ぶ公式記録(時の大統領はケネディ).
本書は、登頂の記録だけでなく、財務、装備、
食料、輸送、健康管理、通信、生理、心理、
社会、地質・氷河 まで網羅した甚大な報告書
である.
ジェームス・アルマン著 丹部節雄訳
  (ベースボール・マガジン社)
本あれこれ
エベレスト登頂記
(アメリカ隊の記録)
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