小雪舞う1月の夜更け、大阪・南部藩蔵屋敷に、
満身創痍の侍がたどり着いた.

貧しさから南部藩を脱藩し、壬生浪と呼ばれた
新撰組に入隊した吉村貫一郎であった.

”人斬り貫一”と恐れられ、妻子への仕送りのため
守銭奴と蔑まれても、飢えた者には握り飯を施す男.

元、新撰組隊士や教え子が語る、非業の隊士の生涯.

第13回柴田錬三郎賞受賞の傑作長編小説.

               解説:久世光彦


             −ブックカバ−より
浅田次郎 著(文春文庫)
本あれこれ
壬生(みぶ)義士伝/上、下
TOP I BACK