芝生の広場
散歩道
神宮の樹木ウオッチング
”カラスザンショウ”の葉痕
...人の顔に似てるでしょ!
”芝生広場での昼寝”しか知らない明治神宮の、
「樹木説明会」があったので参加しました.

原宿側の第一鳥居に集まって、広い神宮をほぼ
半周した説明会の感想は...すげぇ〜!.

説明会資料からピックアップすると...

<概要>
・明治天皇の崩御に伴い、造営が始まったのが
 大正4年.5年間掛けて、工事が完成したのは
 大正9年(1920年).
・当時の最先端を行く造園の専門家が集められ、
    総面積  :22万坪.
    奉仕人員 :6万人
<構想>...これが、またスゴイ!.
・在来木や献木(全国から集められた約6万本)を
 利用しながら、”100年後の神宮の森”の予想図
 を作り、”天然更新(自然に木が交代して行く事)”
 で、これに達するまでを3段階に考えた.
 <第一段階>..一時的な仮設の森
  森を構成する先駆樹種として、赤松、黒松.
  その間に、成長の早い、檜、さわら、杉、樅の木.
  下層に、将来の主木となる、椎の木、樫の木、
  楠木、を植林.
 <第二段階>
  松類は、檜、さわらなどに圧倒されて枯れ、数十年後に、檜、さわらなどが、森を支配.
 <第三段階>
  椎の木、樫の木、楠木などが優位に立ち、森の支配木になる.
  現在、約80年経って、ほぼこの最終の状態らしい.

これだけ聞いただけで”明治神宮=昼寝の場所”にしてた事が、なんと恐れ多い事で、いつも
寝転んで眺めていた森の姿が、違って見えてくるから不思議.
これからは、芝生では”きちんと正座して読書”しなくちゃいかんな、これは.

それと、”100年後の姿”を考えて造園するなんて事は、会社に例えりゃそれだけ先を見て
”人を育てる”のと同じ事.今じゃ、どこの会社もせいぜい2年先ぐらいしか見てないんじゃ!?.
なんか、考えさせられんな−.

それはそれとして.......
肝心の樹木説明の方は、第一鳥居の周囲だけでも楠の木から始まって10種類もあり、夫々の樹形や
葉の形、実の形、用途など実に懇切丁寧.約2時間半の説明会で、これを30種類!.
最初は、これでもまじめにノートを取っておりましたが、最後は説明の上手さに聞き惚れるだけでした.

辛うじて、芝生広場のヒョウタン池の傍の巨木:カラスザンショウと、その葉が落ちた後の葉痕の
面白さが印象的でした......

                                                合掌
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