散歩道
神田川・環七の”地下調節池”
■地図 U−No.10

■環状7号線の地下調節池

いやはや、人間と云うのはドえらい事を考えるものである.
環状七号線の地下にトンネルを掘り、洪水時には、神田川の
水をそこへ貯めると云うのですから.
東京都建設事務所の管理運営になるこの施設の見学会が
あったので、勇んで出掛けました.....

トンネル見学の前に職員の方からのプレゼンテーション.
 1.”環七地下河川”構想
   環状七号線に沿って大トンネルを掘り抜き、”東京湾へ
   直接流れる地下の河川”を作る構想があるらしい.
   今は地下調節池だが、将来は川になるかも.
 2.神田川水系(白抜きした領域)
   関東平野の高低差から、白抜きした領域に降った雨は
   全て神田川水系へ集まる(..だから都市水害になる).
 3.神田川整備事業
   1時間あたり50ミリの降雨量に耐えられる河川を作るのが
   目的で、河川の拡幅、分水路、地下調節池を作っている.

こんな話を伺ってから、いざ地下調節池のトンネルへ!.
地下6階(地下46m)まで、乗用エレベータで一気に降りると、
トンネルに貯め込んだ水を掻い出すポンプ室で、そこからはホント、
別世界.....何しろ、地下なもんだから、ヒンヤリして気持ちがいい.
潜水艦のハッチみたいな通路を通り、2mもあると言う分厚い遮蔽壁を出た所は、洪水時に
神田川の取水口から水がドドドッと流れ込んでくる”ドロップシャフト”と云われる穴の下.
天井にはその穴が(...丸い大きな穴が!)開いてました.
(こんな所に居て水が流れ込んできたら、ひとたまりもねぇ〜).
なんでも大量の水を一気に流し込むため、渦巻状に水が流れる構造になっているらしい.

そこから10mぐらい四角いトンネルを歩くと....でました!、神田川の水を貯める大トンネルに!
なに!、写真の写りが悪いって!.
そりゃあ、そうですよ.
内径12.5mもある上、奥行き2Kmもあるから、いくらフラッシュ焚いても光が届かないんです!!.
頭上には平成12年7月8日の台風で水がここまで来た!と云うマークが打ってあって、洪水の時ココに
おったら、どんなもんじゃろ!!(...と、また思う).幸いにも、今は水が一滴も無く乾いている.

入った所はトンネルの端っこで、反対側は約350mで行き止まり
そっちの方はようやく光が届き、ここで「ヤッホー」と叫ぶと、きれいにこだまが返ってきました.
(私だけじゃなく、皆さん、子供に返って叫んでおられましたデス!)


それにしてもよくこんな所でノンビリしておられるねぇ.
なんと云っても、ここは地下46m.雨が降らない内に早くお外へ出なくちゃ!.誰も助けに来てくれぇへんよ〜.
小心者だから焦ってエレベータに乗ると、カンカン照りの地上が待っておりました.

なんともバカでっかいトンネルには.....恐れ入りました.

   
05.09.01
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