ちくわ

ミケ子

”ちくわ”の起した事件

猫のこと
良く寝る猫であった.

彼の住家は、屋外の犬用キャリングケースで
あるが、昼間は、勝手に家の中でごろ〜んと
寝ている ⇒ あたり構わず寝る.
そして、寝ころんだ瞬間にはイビキをかいている.
(この辺りはご主人様と良く似ている)

おとなしく、かごの中で寝ている事もあるが、
居なくなったと思ったら、時には、こんな所
大イビキをかいている.

とにかく”色んな事をする猫”だったが、その代表的な例を2つ....

■ネズミ捕り用トリモチ紙事件
どこかの家の縁の下にもぐり込んでネズミを狙っていたらしく、体中に、「ネズミ捕り用トリモチ紙」を
くっつけて帰って来た.
帰ってくる間に、トリモチ紙がさらに別の紙を呼び、遠くから見ると「ゴミ袋が自分で歩いて来る状態」で、
前も見えないから、右左に蛇行しながら帰って来た.
このままではドッグハウスにも入れないので剥がそうとしたが、これがどうしても剥がれない.
紙が毛に張り付いて、引っ張ると毛が一緒に付いてくる.
近くの動物病院へ連れて行くにも、体が通常の2倍位に膨れ上がっており、どうしようもない.
やむなくハサミで全部切り取ったら、「とら刈り」状態になったものの、一応、紙は取れた.
しかし、トリモチはまだ毛にへばりついており、元通りになるには3ヶ月程掛かった.


■心身そうじゃく事件
ちくわは強い猫である.
いつも、近所の、のら猫とケンカしているので、いつの間にか、彼の右耳はかじられてギザギザになっている.
それでも自分の縄張りは維持し続けていた.
しかし、ある時、どこでどうしたのか、体の芯まで濡れそぼって、ヘロヘロになって帰って来た.
そして、それからの3日間は、飯も食べずに寝付いてしまった.
何をしてきたのか本人に聞いても答えなかったが、彼の性格からして殆んど「死に目に合って来た」事は確か.

なんとも人騒がせな猫であった.

そんなちくわが、ある雪の日、行方不明になるとは......

いつもの、寝姿
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