猫のこと

   ミケ子.
   長いこと家族で居てくれて、本当にありがとう.


   君の好きだったブラシや”おかか”を一杯持たせたから、
   天国で君を一番可愛がっていた”チビ兄ィ”に、
   毎日、ブラッシングして貰ってね...


         2010年(平成22年)7月20日  享年 20歳
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10.07.28

ミケ子、ありがとう

2009年1月6日 お気に入りの毛布の上で...
いずれはその時がくると思ってはいたものの、いざその時になると信じられない思いでした.
ミケ子が息を引き取ったのは、近年まれな暑い日の続く7月20日の夕刻でした.

1週間ほど前から水も飲まなくなり、暑さ当りになったのかと、夏でも余り使わないク−ラ−を入れて室内に
寝かせたのですが、外ネコなので、どうしても外へ出ると云ってきかず、ガラス戸を開けてやると、フラフラしながらも
昼間はいつも寝ている花壇の1番下の涼しい所へもぐり込んで横になるのです.
その内、もっと涼しい庭の木陰の土の上へ寝る様になりました.
動物病院へ連れて行こうとも思ったのですが、年なので、今さら痛い思いをさせる気にもなれず、自分の好きな所で
寝るのが一番いいだろうと諦め、庭に打ち水をして遠くから扇風機で風を送ったりしながら...なんとか元気になって
貰おうとしていたのです.

時々、いやがるミケ子を抱いて連れてきては、スプ−ンで水や高カロリ−のス−プを飲ませたりしていたのですが改善せず、
寝付いてから1週間と少し、手を握って体を撫でている内に、静かに、余り苦しまずに息を引き取りました.
まるで元気な頃と変らない、安らかな顔でお棺に入ったのが、せめてもの慰めです.

一時期、一緒に住んでいた”チクワ”や、浅田次郎さんの”民子”の様に、別れを告げに来たあと、どこへともなく去って
行方不明になることもなく、最後は静かに抱かれて息を引き取ってくれたのが、せめてもの救いです.

18年前、家に迷い込んで来た時から歯が無かったから、20歳にはなっていると思います.
人見知りするネコで、自分の好きな事しか興味を示さず、お腹が空いてもジッと自分の食器の前で、召使いが気付くまで
正座して待っている様なネコでした.
唯一、毎日のブラッシングの時だけは、顔を見上げてやってくれるまで鳴きましたが...

お通夜には長男も来てくれ、お別れの日は、花や家族の写真で一杯にしたお棺を抱いて、家中、隅から隅まで
見せてやりました.人の居ない時は家中を歩きまわり、ちょっとした押入れの隙間などにもすぐもぐり込んで、
”探検”の好きなネコでしたから...

ミケ子のお墓は、召使いがよく歩いた神田川の支流、妙正寺川の哲学堂の近く、蓮華寺動物霊園にあります.
家から自転車で行ける距離なので、時々行ってやりたいと思います.

ミケ子...本当に長い間家族の一員で居てくれて、ありがとう.....合掌