サービス員の時代
”運動会”への緊急コール
我々の時代には、ポケベルも携帯も無かったので、「電話が無い場所」では、
コールが掛からなく安全!?でした.
それでも仲間の場合は、風呂に入っている時とか、一杯飲んでる時・飲みに
行ってる先とかにコールが来て、あそこで飲むとコールが来るからと、変な
ジンクスが出来た時も(ココに書けないジンクスも...).
家に居る時には、みんな、枕元に電話を引っ張ってきて、寝ていたのです.

私の場合の冴えたるものは、運動会で、それも文字通り100m競争のスタート
地点に並んでいてコールが掛かった時でした.

会社の運動会が毎年1回グランドであり、色々な種目の中で、100m競争に出る事になったんです.
昔から走るのが大の苦手ですが、「しょうがねぇ、いっちょやるか!」と.

鉢巻をしてグランドの出走点に行くと、みんな同年代のやつばかりだったので、これならまぁ大丈夫か!と
順番を待っていたのですが、その内、なにやらスピーカが叫んでる.
しかし、グランド中の騒ぎで良く聞こえない上、出走間近いから気にも止めずに居たら、なんだか周りの連中が
自分の方を見る.
「おい、F井!、おまえの事呼んでるんじゃないか?」と教えてくれたのは、隣の同期の営業マン.
耳を澄ましてみると、「......F井さん、電話が掛かってます.至急、事務局まで来てください」.

おいおい、今から俺は走らなくちゃならんのだよ.

列から離れて、グランドを横切って行く内に「F井さん、緊急コールがカカッテマスよ〜」と、事務局も
飲んでるのか、なかなか本人が現れないので痺れを切らし始め、「それ以上言わすと、何を言い出すか
分からない」ので、焦リました.

電話に出ると、顔見知りの某鉄屋のH間さん.
「すまんね−、F井さん.運動会やってるのは分かってたんだけど、どうにもならなくて−」
鉢巻を事務局の奴に放り投げ、その足で千葉へ出張しました.....

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