サービス員の時代
”地球岬”
北海道の某鉄屋さんに行くと、定宿の、母恋の町の近くに
地球岬があった.
定期点検で出張し、お客様のシャットダウンの予定が変更に
なって、一日空いた事がある.
同行のK川に、「しょうが無いな、地球岬にでも行ってみるか」
と、車も無いから、適当にテクテク歩いて登った.
一汗かいて断崖絶壁の頂上に立つと、地球が丸いという事が
実感出来る海の広がりと、のどかな風景があって、北海道に
初めて渡った和人はここに着いた、とかのレリーフがあり、
後を振り返ると、仕事先のお客様の全工場が眺められた.
帰りは、観光客のいない静かな岬から丘を辿って海岸まで
縦走した.
笹原の稜線を辿って海岸に下りると、おばさんがコンブを拾っていて、しばらく土地の言葉で談笑.
....東京からですか?、何していらっしゃるの?(とか、聞かれたかな?)......
翌日、点検作業が再開し、担当者のT葉さんから、
> F井さん、昨日はどうしました?
>>地球岬に行ってきましたよ.
> なんだ、そう言ってくれれば、案内したのに!.
今度は、ちゃんと言ってくださいよ〜.
と、ひどく怒られた.T葉さんとは、K川共々、長く年賀状の交換をして頂いた.
帰りに千歳空港で、二人して「エゾ松」の苗を買って来たが、いまでも庭で、元気に育っている.
(K川の方はどうなったか???).