サービス員の時代
海外出張そのU(シンガポール、マレーシア)
2回目の海外出張が回って来たのは、一線のサービス
員から、サービスの技術スタッフに移ってからでした.

シンガポールで、海外初のCTM海外サービス員教育を
行う事になり、上司の部長から「ちょっと、行って見て
来いよ!」と言われたのがキッカケ.
何を見るのか分からないまま、社名だからと承諾.
期間は10日間.その中には、客先訪問が2ヶ所と、
マレーシアの代理店訪問が1ヶ所含まれていました.

シンガポールの事務所には、苦楽を共にしたサービス
仲間のA山君が駐在員としてサービスを取り仕切って
おり、久し振りの再会が楽しみでした(彼の裏工作が
あったのかも?).
しかし、当人からの電話で....
 >  会うの楽しみにしてますよ−.
     はるばる東京のヘッドクォータから来るんですから
     講習会で挨拶してくださいね−.
 >>勿論だよ−.但し、通訳してくれるんだろうねぇ.
 >  そんな−.F井さん、英語得意だったでしょ.
 >>!?.
英語で原稿を書き、海外担当の同僚に聞いて貰って、
原稿をパスポートよりも大事に懐にしまって出掛けました.

■1日目 成田〜シンガポール
隣に座った方がインドネシアのなんとかプラントへ”アドミ”として赴任する24歳の人で、彼も初めての東南アジア
行きらしく、不安そうに会社の話をしてましたっけ.チャンギ空港に着き、A山君と久し振りの再会を喜び合った後
滞在するホテルへ案内してくれましたが、高速に乗った瞬間スコールが来て、前が全く見えない!.
スピードを落とさないA山君に「大丈夫かい?こんなに飛ばして−」「大丈夫ですよ−、平気、ヘイキ〜」「!?」.
ホテルは、A山君のコネで、最上階の豪華★★特別室でした.
それからは毎日、教えられた通りに、その日のチップを机の上に置くことを日課としました.

■2日目 講習会
事務所はPSAビルの35階にあり、真下にゴルフ場と観光地のセントーサ島、遠くに、翌日訪問する予定の
Bukum島が見える、環境抜群のところでした(事務所で、A山君と一緒に駐在していたF島君に会いましたが、
その後、彼が任期を終了して帰国した後、私のGrに所属するとは....不思議な縁です).
ここで、いよいよ講習会の始まり.受講生は6名で、インドネシア、タイ、マレーシア、シンガポール.
講師はA山君の現地人の部下のMr.Yeo.インドネシアから来ていた代理店の二人は以前来日して知って
いましたが、あとはシラナイ人.
懐に大事に仕舞ってきたアンチョコを読み上げ.......終った時に拍手してくれたのはA山君だけでした.
それから5日間は、講習生の後ろで(時々客先訪問で席を外しながら)、聞いてました.

■3日目 客先訪問
A山君の案内で、Bukum島にある客先訪問.島に上がると、むき出しのコルトガバメント?を腰にぶら下げた
ガードマンが迎えてくれました.大型のシステムが島中に散らばっており、客先の二人の現地人エンジニアが
交互に案内とシステムの説明をしてくれました.特にトラブルの話も出なくて一安心.
島を後にしてA山君が連れて行ってくれたのは、現地の人の食堂.何を食ったか覚えていないが、屋台風の店先
のテーブルに座って食べた料理の旨かった事!.

■4日目〜6日目 講習会
休日を挟んで講習会も無事終了.幸いにして”終了挨拶”までは頼まれていなかったので安堵しつつ、コング
ラッチュレーションと言いながら受講生一人一人と握手、彼らは、大事に終了証を持って帰って行きました.
この後、夜も昼もきっちりアテンドしてくれていたA山君の代わりに、F島君とマレーシアへ.
代理店と日系の客先を訪問するためでしたが、チャンギ空港から飛び上がって、下にゴム林が見えたと思ったら、
1時間でクアラルンプールに着きました.

■7日目、8日目 代理店、客先訪問
代理店の社長が山好きで、こんな所で山談議.ここのサービスマネージャ−とは、翌日一緒に客先へ行きましたが
ジョホールバルに学校の先生をしている奥さんを置いて、一人住まいとか.
いかにも現地の代理店らしい修理部門の見学をさせて貰いました.
訪問したお客様の工場長が日本人、メンテナンスのチーフエンジニアも日本人で久し振りに日本語での会話が
出来、心から安堵.話していたら、エンジニアの方は同郷だったので、良く話が合ったデス.
ここでは、納入されている計算機室に案内して頂き、計算機の扉を開けて、簡単な巡回作業をさせて頂いた.
帰りに、レストランで昼食に食った手長エビのから揚げ風?が、大変旨かったデス.
結構疲れて、シンガポールに戻りました.

■9日目 会社の現地工場、学校訪問
会社の工場がチャンギ空港近くのBedokにあり、一度行って見たかったのでF島君に連れて行って貰いました.
工場を全部見学した後、F島君に特に頼んで”JSTI”と言う国立の技術学校へ寄って貰いました.
ここには、会社のトレーニングセンタ−長で、懇意にして頂いていたY本さんが講師として赴任されていたのです.
学生が、何者が来たんだろうとジロジロ見るのも構わず、講義中の構内を案内して頂き、”学食”でシンガポール
の国の信じられない学校制度の話を伺いました.子供が7歳?になると、その一生が決まる2つのルートを
選ぶとか!?.
その夜は今日見学した、会社の工場長の交代で、なんと山岳部の先輩のT永さんの赴任歓迎会に同席させて
頂き、”珍しい”背広姿を拝見.会った瞬間「おっ、F井.なんでこんなトコに居るんだ!」.

■10日目 帰国
長い間お世話になったA山君、F島君の見送りを受けて帰国.
帰りの飛行機は、これもA山君のコネでファーストクラスにふんぞり返り、隣のアメリカ人が嫌な顔をするのも
構わずタバコを吸いながら帰りました.シンガポールから成田に着いて、帰りのバスから見る東京は、なんだか
暗かった様な気がします.

<追記>
「夜のシンガポール、マレーシア」は、紙面の都合でカツアイさせて頂きましたので悪しからず.....

シンガポール駐在のA山君と
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