営業の時代
地域”巡業”のこと
親会社へ出向する前の話だが.....
「北陸」、「浜松」地域を、集中的に”掘り起し”で営業した事がある.
両地域とも、数年通った.

しかし、「掘り起し営業」の例に漏れず、すぐには成果が出ない.
目先の数字にこだわる某氏(すぐキレる人だったが)とは、この営業方針で
揉めたが、製品の様に受注すれば数千万〜の物と違い、数十万/年〜の
サービス契約だから、”営業推進”という立場では、新規客先の開拓に、
丹念に巡業して芽が出たのをエリアの営業に渡すしか無い.

自分にとって”方角の良くない”北陸方面のお客様には......
     「太平洋側の価格を持って来て貰っても、ね〜!」
1時間近く、商品説明をした後に、カタログをサッサと仕舞いながら....
     「私の会社では、夢みたいなお話ですね〜」
とか色々言われながらも、根気良く月に1回は巡業を重ねた.
勿論、掘り起し営業しながら、大手のお客様や、担当の代理店さんには顔を出す.
大手のお客様は、大体、代理店さんやエリアの営業が廻っているのでぬかりは無い.
しかし、「東京から来たメーカーの顔」が必要で、普段はしっかり対応されており、問題は無かった.

浜松地区は、中小の部品メーカ−を集中的に廻った.
ここも地元の代理店さんがしっかりお客様を把握しており、連れて行ってくれるお客様の所で商品説明
をするだけで良かったが、さすがに夏場など、営業車で1日に4ケ所も廻ると.....疲れた.
しかし、地方へ行くほど「製品もサービス商品」も変わりなく「売ろう」という意識があったから、力を入れて
くれている営業マンと一緒に廻ると、実に気分の良いものだった......
この地域のお客様が欲しかったのは(持って行ったサービス商品もさる事ながら)、他社製品の
メンテナンスに苦労されている所が多い事から「何でも対応してくれるサービス会社」.
おかげで、数十年前に納入された某メーカーの「製造ロボット」の故障対応を頼まれ、初めて見る
ロボットのプリント板や電源を引き取って来て、本社に居る技術や修理のメンバ−と一緒に対策を
考えた事もあった.

北陸方面や浜松方面共、月1回は行くものだから.....
     「F井さん、どうもそっちの方にいい女性がいるみたいだ」
と、あらぬウワサを立てられたのも、この頃である.

こっちは、それどころでは無かったんじゃ〜.
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