設計屋の時代
左手で書いた設計図
課員全員で、河口湖へ旅行した事があります.
旅館へ入る前に、みんなでスケートをしました.

私はその時スケートが初めてでしたが、一杯飲んだおかげでひどく順調に
滑れ、調子に乗りすぎて右手を捻挫してしまったんです.
転んだ時、なにか「ギクッ」と音がした様に思いましたが、その時は支障なく
旅館に入ってから、風呂にも入り、手を叩いてドンちゃん騒ぎをしました.

余りの痛さに目を覚ましたのは、フトンに入って一寝入りした時でした.
右手の甲を見ると、2倍位に膨れ上がっているのです.
同僚のY田君に起きて貰い、暗い夜道を二人で駅まで歩きました.
(その時から、Y田君には頭が上がりません)

診断の結果は、全治3週間の捻挫.

翌日、腕を釣って職場に出て課長のT村さんの席へ行き(本人も旅行に行ってた)、見れば分るだろうと
1週間の休暇を申請したのですが、返って来た答えは、「そうか.左手があるだろ!」.
当時はみんな手書きの設計図でしたから、左手で描く練習をし、”ミミズがのたくった”様な図を持って
製造へ行った時は、受け入れて貰えるかどうか恐かった−.

どうにか腫れも引いた頃、T村さんが飲みに連れて行ってくれ、「ま、よう頑張ったな」と言われて
それまでの恨みつらみがパッ−と飛んじまったのは、「T村組」の一員だった自負もあるでしょうが、
結局は自分が単純だったからでしょうか!?....
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