設計屋の時代
番外編
計算機の設計をしていた頃、営業に頼まれて「石油出荷装置の印字回路」を
作った事があります.
印字プリンタ−は、縦に0〜9までの刻印されたバ−が12桁並んでいて、
出荷が終ると、出荷量を「ガチャン」と印字するのです.
一人前に立派なデスクに収納されていて....なかなかの出来ばえでした.

1台目は、和歌山の某石油精製会社.
特殊製品なので、当然一人で現地調整に行きました.
ミカン山の下に掘られた長いトンネルを歩いて通ると、目の覚めるようなコバルトブル−の海が広がっていて、
埠頭に立てられた白い計器室に印字装置が設置されていました.船が着くまで、なにもする事がありません.
ブラブラ埠頭を歩いて、沖を通るタンカ−を眺めながら船が着くのを待っているのです.
お昼に、食堂への往復で長いトンネルを歩く事さえなければ、最高の現地調整でした.
この後、本来の計算機の仕事で何度も訪問する事になるとは、その時は知りませんでした.

2台目は、四日市の某石油会社でした.
行ってみると、なんと担当者は私の学校の先輩で、オマケに学校時代の同期のお兄さんでした.
大変良くして頂いた事を覚えています.
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