10月、一の倉沢コップスラブで、岩場に
おける遭難救助訓練が行われ、我々の
部でも岩登りのメンバ−が増えていた
ので、代表して、S島と参加した.

遭難救助訓練

山の日記
東京都山岳連盟主催の岩場での
遭難救助訓練に参加した記録です.
訓練場所のコップスラブに向かう
早朝、5時半、一の倉沢出合いに集結した各山岳会の代表約50名は、指導員から若干の注意を受けコップスラブへ.
ヒョングリ滝下から、右手のルンゼに入り、掠奪点まで、もの凄い速さで駆け上がる.
各山岳会のリーダークラスだけあり、また、お互いにけん制?している為か文句一つ出ない.
ここで三班に分けられ、夫々広いコップスラブへ下降し、班ごとにセットされた訓練場に散る.
コップ状岩壁からの落石が、時々サーッと落ちて来て嫌な感じであるが、誰も気にしない.

最初は、”片手懸垂”.岩場で遭難者を下ろす時、どうしても両手を使ったり、片手で助けながら自分はアップ
ザイレンする必要があり、その時のための技術である.カラビナを使う事に若干、抵抗があるものの、実際に
やって見ると楽に手が使える様になった.次は、参加者の一人を遭難者に見立て、ザイルを使った担架で、
岩場の上げ下ろし.滑車を2個使って行うが、遭難者は交代が出来ず青い顔をしていた.
最後は、岩場に張ったザイルを両手で握り、遭難者を背負った30mのザイルトラバース(遭難者は、ここも
ジッフェル無しに、トラバースしている人の首にしがみ付いているだけ!).
ここでは、特にザイルのフイックス方法が良い勉強になった.

一連の訓練が終り、全員でコップスラブからヒョングリ滝までの遭難者搬出訓練に入った
指導員であるM博人さんの総指揮で、我々は急なスラブに次から次へとビレー用ハーケンを打ち、ザイルを
フイックスし、遭難者を80mピッチで下ろして行った.後続は、フイックスザイルを回収して降りて来る.
あらそって先へ先へと行くので、指導員が追い付かない位の速さ.
長いスラブも、あっと言う間に下降した.

腰にザイルを半回転巻いただけの片手懸垂など、大変勉強になった一日だった.
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