冬の西黒尾根は6回登りましたが、その内2回は
頂上まで登れず、引き返しました.
夏は、意外に岩のゴツゴツした尾根ですが、雪が
付くと至る所に雪庇が出て、通過に苦労しました.

冬の西黒尾根

山の日記
12月の西黒尾根”ラクダの背”付近
積雪期の西黒尾根は谷川岳への、
一般ルートですが、ひとたび荒れると
厳しい尾根でした.
■65年4月:春山合宿で....
マチガ沢側から尾根に出て、上越特有の湿って足の踏ん張りが効かない雪に足を取られ、殆んど這う様にして
頂上に達しました.雪の西黒尾根を初めて登った時でした.

■66年3月5日:一の倉岳までの縦走で...
前日降った雨で、この尾根の取り付きの樹林帯から硬雪となり、登山道など関係なく直登しました.
ラクダの背から上になると、稜線上にクレパスが開いていて、青白い割れ目を飛ぶ時は、腹の底からスーッと
冷たくなった事を覚えています.

■67年12月16日:谷川岳集中登山で.....
別のメンバ−が、中ゴ−尾根を登っており、頂上で合流する計画でした.ラッセルは余り無かった割に、
すごい吹雪で、方角が全く分からなくなり、ひたすら頂上付近の雪庇を踏み抜かない様、稜線上を左寄り
に登りました.しかし、吹雪のために今度は肩の小屋が分からず、一度、頂上に出てコンパスで方角を確認
して下り、やっと肩の小屋を見つけて中に入った時はホッとしました(中ゴー尾根パーティと、小屋で合流).

■68年4月21日:月次山行で.......
谷川岳としては珍しく快晴で、春山特有のベタ雪でもなく、マチガ沢に落ちる雪崩を見ながら登りました.
肩の小屋付近は、丁度アイゼンが刺さるぐらいの雪質で、お天気と合わせ、これまでで一番快適な状態
でした.


■5回目:12月の個人山行で.....
谷川岳に登る予定で、忠実に尾根の末端から登りましたが、樹林帯では腰まで、ラクダの背付近では、
首までのラッセルを強いられました.別のパーティは、頭の上まで雪がきており、帽子だけが雪の上を
スーッスーッと動いている状態でした.結局、ラクダの背を過ぎたコルまで6時間掛かり、時間切れで
引き返しました.

■6回目:1月の個人山行で......
吹雪で、頂上まで半分程しか進めず、涙をのんで引き返しました.

西黒尾根は、行くたびに状態が変る尾根でしたが.......山とは、こんなものなのでしょう.
TOP I BACK
65. 4.
66. 3. 5
67.12.16
68. 4.21
画面クリックで拡大!