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06.11.14

水干沢(みずひさわ)

山の日記

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06年2月からの”多摩川河口⇒源流”歩きで、
一之瀬川〜水干沢〜水干までの最後の部分が
残った.しかし、11月中旬ともなれば秋も深まり、
水も冷たいし、冬眠前の熊も恐ぇ〜.

で、1ヶ月前にシシャパンマ峰(8、027m)から
帰ったばかりのT下を誘うと、OKの回答.
ラッキ−!...これで熊のお相手が増える.
ま、沢自体はどうって事もないが、何といっても
”多摩川の源流の沢”だからね〜.

■行程と記録
    10:40
@・作場平口
      :55
A・一之瀬川出合い
    11:35
B・林道
    12:00
C・200mのナメ床
      :10   ・スモウトリ沢出合い
      :20
D・黒エンジュ沢出合い
      :40
  ・シラベ沢出合い
    13:00
E・水干沢出合い
      :10
F・林道
      :20
G・源流の流れ出し
      :30
H・水干
    14:10
I・笠取山
      :35
J・小さな分水嶺
      :40
K・雁峠の分岐
      :50
L・笠取小屋
    15:00
M・ヤブ沢峠
      :50
  ・一休坂の分岐
      :55   ・一之瀬川出合い
    16:00   ・作場平口

青梅街道が混み、作場平口には予定より1時間程遅れて到着.
......青梅街道の丹波を過ぎた所で、道に猿が下りて来ていた.
作場平口
@で沢登り用のフェルト靴を履き、そのまま一之瀬川の出合いA
まで行く.
出合いの木橋から入渓.
しばらく笹ヤブの中をジャボジャボ行くと、中洲に出てちょっとしたナメ床も
あり沢は開ける...枯葉の上には氷が張り付いていた.
水のよどみに、20cm位のイワナを見る.
お天気も良いので、明るい日差しの中をジャボジャボ行くのは楽しいが、
熊が恐ぇ〜.二人して”ホッホ−、ホッホ−”と熊除けの雄叫びを始める.
熊さん、出て来ないでくれ〜ぃ.
1番目の林道
Bで、突然頭上にマウンテンバイクの若者が現れ、お互い
熊かと仰け反った...なんでも塩山からはるばるやって来たとの事.
そこを過ぎると200mと云われるナメ床
Cになり、ザァザァ−と一枚岩の
上を流れる水が美しい.しかし、明るく開けているので熊も好む場所だと、
雄叫びを継続!.
左からスモウトリ沢が入り、すぐ顕著な二股の黒エンジュ沢出合い
D
沢に入って約1時間半、ここで初めて休む.
この上に3m位の小滝があり、滝を登るとすぐシラベ沢が右から流入.
水干沢の出合いも近いと、先を急ぐ.
ふと沢床を見ると、なにやらキラキラ光っている!.
おっと、これが噂の”砂金”か!(雲母と云う話もあるが).
ここで一攫千金を狙っていると帰れないから、諦めて先を急ぐ.

小さな沢が右手に現れたので、ここかと思ってケルンを積み始めたが、
水干沢にしてはいかにも小さ過ぎるし、上部は急な笹薮.
T下に待って貰ってさらに登ってみると、水量1:1の水干沢/ウタノ沢
の分岐
Eに出た.T下が上がって来るのを待って、右の水干沢へ入る.
始めは笹薮の中の水線を行くが、すぐ開けて林道
Fに出る.
林道の橋は2つあり、一方は傾いて廃橋
になっていた.
大きな鹿の頭蓋骨を過ぎて水流が少なくなって来た頃、見覚えのある
源流の流れ出し
Gに到着.
お〜、やっと来たか!と感慨無量.
T下が、多摩川遡行の完成を握手で祝ってくれた.

去年、S島と3人で来た時は”これが源流の水じゃ!”と後生大事にこの
水をお持ち帰りしたが、”それがどーちたの?”と家では誰も飲まず.
で、今回は持ち帰り中止...そう云えば、水を飲むのさえ忘れたね〜.

源流の流れ出しで少し休んだ後、頭上に見える”水干”まで沢を詰め、
最後の石垣を越えて”水干”に到着.
期待は外れ、源流の穴
Hの”ポタリ、ポタリ”の水滴は無し!.
フエルト靴を登山靴に履き替え黒エンジュ側から笠取山の頂上へ行く.
埼玉県側の頂上
Iで記念写真を撮り、山梨県側の頂上へ行くと...ねぇ!.
さては、頂上が2つあるのはマズイと1つにしたのか?.

頂上直下の急坂は恐怖だった.
ドンドン下りて行くT下の後を追い、痛くなって来た膝をダマシダマシ急坂を
下って、巻き道から”小さな分水嶺
J(ここに降った雨は、富士川、荒川、
多摩川へと分れていく場所)
”に寄る.
去年、深い草原で迷った雁峠への分岐
Kは草が枯れ、気分が良かった.
ひと気の無い笠取小屋
Lでちょっと休んでから、林道をヤブ沢峠Mへ下り、
左に折れて作場平口へ.
と...道端の太い木の幹が、きれいに剥がされているではないの!.
そこには顕著な爪跡が....慌てて、忘れていた”ホッホ−”を再開!.
ヤブ沢の標識を過ぎた地点では、やっぱり太い木の幹が、今度は歯型が
付いて剥がされていた.こっちは鹿が食った跡だと納得したが、結局、
作場平口まで”ホッホ−”の雄叫びを繰り返したので、膝も痛いが、喉も
痛くなり、作場平口で車を見た時は心底ホッとした.
後は、夕暮れの一之瀬林道を下り、青梅街道へ出て帰宅.

この時期、熊の心配さえ無ければ水もきれいで悪場も無く、楽しめる沢だ!.

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