積雪期の金峰山を楽しんだ記録です.

金峰山の冬

山の日記
この写真は、本文の4年前の二月に登った時のものです
(千代の吹上げ 付近)
■2月15日(曇〜吹雪)
前夜は乗り越して、小淵沢駅の寒いベンチに寝た.
韮崎駅に戻り増富から歩く.
同行:T樫さん、T田さん.スリップしながら、瑞がき
山荘から富士見小屋への急登に入るが、今日中に
頂上へ行けばいいからと、ノンビリ歩く.
富士見小屋で二人と別れ、一人で瑞がき山を往復
する.一度、沢に下りてから山頂への登り返しが
きつかった.頂上からすぐ引き返し、急な所は駆け
下って富士見小屋に戻り、すぐ二人の後を追う.

横八丁と呼ばれる大日小屋までの道は、二人のトレースもあり楽に歩けた.小屋を覗いて、二人の
いない事を確認し、大日岩までの縦八丁と呼ばれる急登に入り、急なのでアイゼンを着ける.
大日岩の下を巻いて金峰山頂の見える肩に着くと、雪は膝までになった.森林帯を抜けて雪の飛んだ稜線を
行く.曇っているので頂上は良く見えないが、トレースは稜線を離れ、金峰小屋へトラバースしていた.
ラッセルは太腿まであり、二人とも苦しいだろうと先を急ぐ.しばらくラッセルして行くと、雪まみれの二人に追
いついた.先輩二人のアルバイトに感謝!.
金峰小屋は二階の窓から入る.高校生二人と、単独行一名が同宿.一晩中吹雪だったが、旨い夕飯をたら
ふく食べ、暖かいシュラフにもぐり込んで、ぐっすり寝られた.

■2月16日(吹雪)
相変わらず吹雪.目も開けられない風の中を、勘を頼りに五丈岩まで行き適当にここらが頂上だろうと決めて
小屋へ戻る.丁度4年前の2月、快晴の頂上で富士山を拝んだ時とは雲泥の差である.小屋へ戻って下山の
準備をしていたら、同宿の高校生が一緒に下山してくれと言う.昨夜は分からなかったが、冬山の装備も無
く、ピッケルさえ持っていない.こんな所で文句も言えず、我々三人で、きれいにトレースの無くなったトラバ
ースルートをラッセルし、稜線に出てからは、スリップされると怖いのでピッケルも貸した.
森林帯に入ると風も無くなり一息つく.後はランランムードで大日小屋へ.
例の高校生は、我々にひとこと言われる前に、礼儀正しく礼を言って、先に下って行った.
瑞がき山荘に着くと、トラックが待っていて、順調に増富へ.

初日のチョンボと、お天気は少し悪かったが、”はじめ悪ければ、後は良し!”の山行だった.
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69.2.15
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