■8月19日(小雨)広河原〜第四尾根〜北岳〜間ノ岳〜農鳥岳
昨夜は車で広河原に入り、ビバーク.
出発時は小雨だったが、二股まで来ると雨も止み、バットレスの
ガスも切れて全容が見えて来る.Cガリ−出合いで二回目の
朝食.同行のT葉さんは、もう何回もバットレスを登っているので
ルートの心配も無い.Bガリ−の大滝を登って、直接、緩傾斜帯
へ出る事になり、Bガリー大滝下へ行く.
大滝下には黒ずんだ血が飛び散っていて”誰か落ちたのかな”と
言いながら、ノーザイルで取り付く.見上げる大滝は80m.
バットレス下部岩壁を形成しているだけあって、見ごたえが
ある.ザックには縦走用装備が入っているので重かったが、
真ん中のクラックを二人別々のルートを取って登り、約20分で、
緩傾斜帯へ出た(F井は、上部でルートファンディング悪く
詰まり、ザイルを投げて貰ったが...).
Cガリーをトラバースし、広いテラスの第四尾根取り付きに出る.
ゆっくり食事してから登攀具を付け、F井TOPで登攀開始.
今回は、F井が全てTOPをやる事になっていたので、デルファ−
登りをする1ピッチ目、10mのクラックに入る.

北岳バットレス第四尾根〜農鳥岳

山の日記
                     
北岳バットレス第四尾根を登り、農鳥岳まで
縦走した記録です.

北岳バットレス第四尾根 1ピッチ目
ここを過ぎると、後は楽なフェースでグングン登れる.40m一杯登ってビレー、T葉さんを迎える.
3ピッチ目で、第四尾根のコル.5mぐらいの全くスタンスの無いツルツルのスラブで上部はハング気味.
頭上にハーケンがあるので、ずり上がってカラビナを掛け、左手でザイルを握って、体を右に振りコル上に出た.
4ピッチ目はマッチ箱のピークまで.目の下には四尾根フランケを登るパーティが見える.T葉さんは、わざと、
4尾根の稜上をルートを外して
登って来た.ピークに立って記念写真.ここまでで、40m X 4ピッチ.
マッチ箱のピークにあったハーケンに捨て縄を掛け、まずT葉さんがF井のジッフェルでクライミングダウン.すぐ後から
アップザイレンして、マッチ箱のコルへ降りた.中央稜などを見に行き20分程休んで、上部の岩場へ.
第四尾根の稜を左に外し、ガリ−状を登って再び稜上へ戻り、2ピッチで終了.
第四尾根は、休み時間を入れて1時間半で終った.
T葉さんと感激の握手をし、面倒なので登攀具を付けたまま頂上へ行く.12時丁度、北岳山頂に到着.
頂上で1時間も休んでから、縦走に移る.
登攀の後で二人とも身体がナマって、間ノ岳には、2時に着く.今日はどうせ農鳥岳までだからと、又、30分休む.
それでも、農鳥小屋までは走るように飛ばして、1時間30分で到着.まだ、午後4時.
拾った木の枝でツエルトを張り、乾燥食料の夕食もすぐ終了.これでは、朝まで持たないと2人してボケッと座って
いたら、隣のテントから今回の全食料分ぐらいの差し入れがあり、おかげで、ぐっすり寝られた.

■8月20日(曇)農鳥小屋〜農鳥岳〜大門沢〜奈良田〜甲府〜帰京
相変わらずガスっている.農鳥岳頂上付近で大休止し、5mぐらいの岩を上り下りして遊んでから、大門沢へ.
5時間で奈良田へ着き、バスで甲府へ出て帰京した.

気の合ったT葉さんと、実に充実した山行だった.
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67.8.19